第二回設計者会議
最近は、在学メンバーで設計者会議と題して、
新しい「鳥人間コンテスト選手権大会用グライダー」の設計に関する話し合いをしています。今日は、第二回目でした。
いろいろ決定しましたが、一番大きかったのは、翼型の決定です。いくつか検討しましたが、最終的に「MH78」と「Liebeck 2573A」でなやみました。
学生チーム大阪大学albatrossは無尾翼の人力飛行機をやっているようですが、彼らは「LA2573A」の方を選択しています。LA2573AはMH78に比べて、層流翼ぎみであり最大揚抗比が高くとれます。人力飛行機なので、揚抗比的にこちらが選択されたものと思います。
私たちはどうするかですが、我々のグライダーのコンセプトは、
「本当の意味で気軽にテストフライトできる機体」
です。
優先すべきは、機体の扱いやすさ・最低飛行速度(大揚力係数&軽量)・複数回の着陸への耐性などでしょう。人力飛行機とは優先すべき項目が変化してきます。
この観点から翼型を見てみます。XFLR5の解析によると、それぞれの翼型のレイノルズ数1*10^6(翼弦長1.5m、秒速10m/s)における、揚力係数は以下のようになります。
このように、最大揚力係数はMH78の方が高くなります。LA2573Aは層流部分の多くが乱流化してからも粘っている感じでしょうか、失速特性としては安全そうです。
しかし、最低飛行速度をできるだけ大きくするという観点から翼型を選択するなら
「MH78」
です。LA2573Aに比べて最大揚力係数は25%高く、失速速度は1割ほど遅く出来ます。
他にも、構造的な観点などいろいろな要因もありましたが、とりあえず、次回のグライダーの基本翼型「MH78」で設計を進めようということになりました。